2011/10/29

世界を変えるかもしれないWebサービス ② Tumblr


こんにちは。小原です。
前回から引き続き、世界を変えるかもしれないWebサービスを紹介していきます。
第二回目の今回は、Tumblrです。



Tumblrとは?

マイクロブログサービス、Tumblr。その成長には目を見張るものがあります。
昨年後半あたりから人気が急上昇し始め、1年前にブログ数が1000万程度であったのが、今ではその10倍近い9000万を超えます。
Quantcastによると、Tumblr Blog Networkの月間ユニークユーザー数が世界で9860万人を超えています。米国では4060万人、日本では290万人となかなかの人気サービスとなっています。



Wikipediaによると、

Tumblr(タンブラー)は、メディアミックスブログサービス。ブログとミニブログ、そしてソーシャルブックマークを統合したマイクロブログサービスである。アメリカのDavidville.inc(現: Tumblr, Inc.)により2007年3月1日にサービスが開始された。
2011年3月から日本語ベータ版の提供が開始されている。

とのことです。


そんなTumblrはTwitterによく似ています。
Twitterのように他のユーザーをフォローでき、フォローしているユーザーが記事を投稿するとダッシュボードにリアルタイムで表示されます。(Twitterの「タイムライン」に相当)
また気に入ったブログ記事があればリブログしたり(Twitterのリツイート機能に相当)、Love登録したり(Twitterの「お気に入り」に相当)することができます。
当然ながら、自分の投稿に対してリブログやLove登録が行われると、その旨が自分のダッシュボードに表示されるので反応を確認することもできます。

Tumblrはどんなものでも簡単に共有できます。
テキスト、画像、引用、リンク、音声、動画、そのどれもがブラウザ、携帯電話、パソコン、メールなどから投稿できます。

という説明にあるように、"The easiest way to blog" (日本語では「ブログはシンプルに限る」と訳されるらしい。公式サイトに行くとそれがデカデカと書いてあってなかなかシュールで面白い。) というキャッチコピーが、Tumblrというサービスを一言で表しています。

そのシンプルさは決して陳腐なことと同義ではなく、むしろ心地よいものです。彼らはデザイン性をとても大事にしていて、「簡単に使える」ことに加えて「お洒落」なものを追求しているようです。

「それが表現力につながるのだ。」とTumblr CEOのDavid Karpは言います。「私はもっとずっと自由形式で、言葉によらないものを作りたかった。」人は自分を表現したくてブログを書く、しかし当時のブログプラットフォーム ― Wordpress、Blogger、TypePad ― は複雑すぎた。

その証拠に、あの世界一ファッションに気を遣っていると言っても過言ではない、Lady GagaがこのTumblrを自己表現の場として使い始めました。そのことがTumblrの爆発的な人気につながったという説もあります。

AMEN†FASHION (Lady GagaのTumblr)




どんな人が作ったの?

向かって右がDavid

Tumblrの創業者 David Karp は1986年生まれニューヨーク育ちの25歳。彼は15歳で高校を中退し、子育て支援サイトの「アーバン・ベイビー」(www.UrbanBaby.com)のソフトウェア・コンサルタントを経て、2007年にTumblrを創業しました。

彼のインタビュー記事があったので、以下に載せておきます。これを読んでもらえば人となりがわかると思います。

Would You Take a Tumblr With This Man? (Tumblrの創業者 David Karpのインタビュー記事)

僕が勝手に彼を評するとしたら、彼は間違いなく「天才」に属する人間だと思います。人間の根源的な欲求を知っていて、なおかつ必要なものを適切に提供できる能力に長けています。「ブログは普通の人には難しすぎる」というところからスタートし、1つ、2つとステップを入れてやることで既存のブログサービスが持つ問題を解消することに成功しました。そうして最高の自己表現の場Tumblrを創りあげました。とにかくそのセンスには脱帽です。彼の今後からは目が離せません。


Tumblrの果実


では、Tumblrが持つ面白さ(=Webの果実)はいったいどこにあるのでしょうか?(Webの果実については過去記事をご参照ください)
僕の独断と偏見でまとめてみました。

・フォロー機能でファンになれる
・リブログ機能でおすすめできる
・ラブ機能で好意を表明できる
・どんなメディアもかんたんに共有できる
・面白さを自分で開発できるシンプルさ


まとめ

人は自分を表現するためにブログを書く。しかし、Tumblrではそのアイデンティティの形成に名前が必要ない。そこが新しい。「言葉によらないもの」で「自分」を表現するということがもっと一般的になれば面白いですね。

例えば、自分の撮ったスナップだけのブログだったり、一日一曲自分で歌った曲だけアップするだとかそういった使い方もできるわけです。しかも簡単に。
それらはデザイン性に富んでいて見ていて飽きません。またそれらに対する反応もしやすく、モチベーションが下がらない仕組みもあります。

そこからファッションモデルが生まれ、歌手が生まれ、写真家が生まれる。

誰でも「表現者」になれる時代が到来したんですね。











 小原大樹
twitter@hir_obr
encitii@hirokio




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